DATA
社会福祉法人 窓愛園 児童養護施設 窓愛園
グループケアユニット
窓愛園本館のリノベーション。児童養護施設の生活形態「大舎システム(みんなで一緒に生活する大きな形態)」から、少人数でグループを形成して生活する「グループケアユニットシステム」への移行(国の政策)により本計画が始まりました。戦後から地域で社会貢献してこられた窓愛園も、グループケアユニット化・個室化の検討を慎重に重ね、今回のリノベーションに着手することになりました。子どもの人権を守りつつ、プライバシーの高い個室形式のユニット群による生活環境作りがテーマです。本館(当社設計)はRCラーメン構造ですので、内装解体をしてスケルトンにし、その後に新たなデザインでこどもたちの生活環境を作りました。6〜8人で構成されるユニットは、生活の中心となるLDKを個室群で囲うかたちとし、個室群をあえて天井まで壁を作らず、変化ある高さの壁でプライバシーを確保することにしました。ラーチ合板の壁は生活環境に温かみや潤いを与えてくれると同時に、凹凸壁は空間に変化と動きをもたらし、子どもたちが楽しく創造力豊かに生活できる環境を作ることができました。
所在地 :茨城県土浦市
敷地面積:5,619.73 m2
改修面積:419.28 m2
延床面積:1366.02 m2
主要構造:鉄筋コンクリート造
規模 :地上2階
施工 :大島工務店
写真 :上田宏